スローペースもなんのその。
横綱相撲でひとまくり。
フサイチバルドルが、41代目の高知県知事賞馬に輝きました。
6つ目の重賞制覇を果たしたフサイチバルドル。
今年1年で地元重賞を5勝した「高知競馬の顔」です。
コンビを組む赤岡修次騎手も満面の笑み。
こんなに嬉しそうな赤岡騎手は、久々に見たぜよ。
「王道のレースができたのは、馬の力があったからだと思います。来年はもう10歳になるんですけど、今年のバルドルは充実していて、いい競馬をしてくれました。まだまだ力があるところを見せてくれましたね」と赤岡騎手。
「繊細な馬だから、細心の注意を払って仕上げた」と、田中守調教師。
組合馬主であるKSDドリームさんの、とびきりの笑顔。
チームバルドルの、高知県知事賞に懸ける想いの深さが伝わってきました。
38代目の高知県知事賞馬・スペシャリストも、喜んでいることでしょう。
県知事賞が終わった時点で、田中守厩舎の勝ち鞍は238勝。
あと1勝で、日本タイ記録です。
期待と興奮が渦巻く中、一発逆転2010ファイナルレースの火蓋が切って落とされました。
日本における2010年最後のレースを制したのは――。
田中譲二厩舎のヤンミーでした。
ヤンミーはずーっと買ってたんです。
だけど今日ばっかりは、日本記録のことで頭がいっぱいで……。
ヤンミーヤンミー。
なんて、病みモードで今年を終えるところだったけど。
鞍上を確認して、たちまちテンションが上がりました。
「今日はこれまでいいレースができなかったので、今年最後のレースを勝ててよかったです。馬ががんばってくれました。来年は1年フルで乗れるので、もっと上を、リーディング上位を目指します!」by宮川実騎手
2010年も、競馬場で様々な光景を目撃しました。
印象深い出来事をひとつひとつ振り返っていると、2011年が終わってしまいそうです。
それでもあえて、「特別な日」を挙げるとしたら――。
5月10日の「第1回福永洋一記念」。
5月29日の「宮川実、13ヶ月ぶりの復帰」。
福永洋一記念を勝ったフサイチバルドルが、高知県知事賞を勝って。
左の目を失いながら、不屈の心でレースに帰ってきた実騎手が、2010年の高知競馬を締めくくった。
凍てつく競馬場の、熱くて素敵な大晦日。
私事ですが。
いろんなことがあった2010年。
なにもかも投げ出して引きこもりたくなったこともあった。
だけどその度に、競馬が助けてくれた。
振り返ると、そう悪くない1年だったような気もする。
一時は開催さえ危ぶまれた黒船賞前夜祭も、みなさんのおかげで異様に盛り上がったし。
「南関東の競馬場で、高知競馬をアピールするイベントを繰り広げる」という無謀な夢も、たくさんの人が手を差し伸べてくださって叶えてもらったし。
黒潮菊花賞の日に、川崎競馬場で高知競馬をPRさせていただいて。
勢いで大量に仕入れた芋けんぴが、はからずも完売した「秋の高知競馬まつり in 川崎競馬場!」。
けんぴマネーで協賛申し込んだ「芋けんぴ完売御礼特別」を、川崎から武者修行に来ている郷間勇太騎手が勝って、馬券がばっちり当たったのも嬉しかった~。
反省点や改善すべき部分も、たくさんあったけど。
いつかまた、「高知競馬まつり」をやりたい。
次回は場内のいたるところに、「抽選会やってます!」ってポスターをペタペタ貼らせてもらおう。
次回はジョッキーの写真をど~んと貼り出そう。
次回もマウスパットをはじめ、倉庫に眠っている高知競馬グッズを提供してもらおう。
次回は「ごっくん馬路村」を余らせない!
次回は芋けんぴを500袋仕入れよう。
2011年も、どこかの競馬場で「高知競馬まつり」をやりたいです!