昨年9月、高知競馬場へ武者修行にやってきた山崎良騎手(大井・香取和孝厩舎)。
7月1日、高知武者修行のラストデーを迎えました。
第8レースの「名馬を訪ねて黒潮特別」を、リョウマクンに跨って快勝!
2冠馬ドンスキマー&リーディングの赤岡修次騎手を、鮮やかに差し切ったのです。
「腹をくくって、最後方からぶっこ抜きました! 2冠馬を倒すことができて、すごく嬉しいです。リョウマクンには頭が下がります!!」
長い手を伸ばして、リョウマクンを撫でる山崎リョウマクン(C橋口浩二アナウンサー)。
雨の中で行われた壮行セレモニー。
山崎騎手はファンに向かって、感謝の気持ちを伝えました。
「パドックでも最後の直線でも、『ヤマザキがんばれ~!』っていう声が、とても僕に届いていました。みなさんの声援を、いつも嬉しく感じていました」
そして粋なことを言いました。
「この雨も、僕を祝福してくれているみたいです」
高知での成績は、463戦31勝。
船橋や福山に遠征して、重賞に騎乗。
さまざまな経験を積んで、自信と充実感をみなぎらせています。
高知での師匠、田中守調教師と。
身長168cmの山崎騎手、ジョッキーとしては長身です。
守調教師はかつて、長身の名手でした。
「体型も似ちゅうし、勝負服の模様も、袖の柄が違うだけやきね」
守調教師は、みずから木馬に跨って、山崎騎手に追い方を伝授したそうです。
「高知に来た頃よりは筋肉もついたし、レースぶりもマシになっけど、まだまだ。もっと考えて乗るようにならんと! なあ山崎、おまえ南関東でやっていけるか? あっちで乗れんかったら、戻って来れば(笑)」
辛口だけど優しいぜよ。
山崎騎手にいろんなアドバイスを授けた赤岡修次騎手。
痩せの大食いな山崎騎手に、高知の美味しいものをたらふく食べさせてあげたとか。
なのに最後の最後に、山崎リョウマクンに差されてしまうとは……。
「二冠馬を負かしたらいかんやないかー!」
本気で悔しがりながら、どこか嬉しそうな赤岡騎手でした。