10/14(日)黒潮菊花賞の行方を占う
西川敏弘騎手×赤岡修次騎手スペシャル対談!
10月14日(日)の第7R(18:10発走)は、黒潮菊花賞。高知の三冠目は、黒潮皐月賞と高知優駿を制した二冠馬・ドンスキマーと、高知生え抜きの星・ヒロカミヒメの一騎打ちとなるのでしょうか?
◆高知コースは先行&外枠有利!
――10月から「IPAT」で地方競馬の馬券が買えるようになって、初めて高知競馬に参戦する人もいらっしゃるはず。黒潮菊花賞のお話をしていただく前に、高知コースの特徴を教えてください!
西川騎手:高知の場合は、そこそこ前におらんと無理。前がバリバリやりあってペースが乱れるか、よっぽど切れる馬じゃないと、差すのは難しい。
赤岡騎手:馬場が重たいだけにね。
西川騎手:だいたい6番手までにおらな勝ち負けできんと、僕は思うちゅう。それに、だいたい力のある馬が前におるき、それを差し切るがは難しいよね。
――砂の深さを、他の競馬場と比べると?
赤岡騎手:だんぜん深い。日本一深いのは間違いないですね。
西川騎手:海辺の砂浜で乗りゆうような感じ。
――なんと! しかも、「内の砂はより深くなっている」んですよね。初めて高知のレースを見た時は、みんな内をガバッと開けて走るので驚きました。
西川騎手:だいたい内から3、4頭分は深いきね。
赤岡騎手:高知の馬場はすり鉢状になっちゅうき、砂が内へ内へ流れていく。高知は雨が多いこともあって、競輪のバンクみたいな形にしちゅうがって。
――内の砂が深いため、ホームストレッチで発走する1300m戦や1400m戦は、完全に「内枠不利の外枠有利」。 黒潮菊花賞が行われる1900m戦はいかがですか?
西川騎手:1900m戦でも、やっぱり外枠のほうが有利と思うで。内枠を引いたら、行くか行かんかハッキリ決めなあかんし、中途半端で行ったら、ずーっと深いところを通らないかんし。
赤岡騎手:内枠でも問題ないのは、3コーナーからのスタートで、どうとでも持っていける1600mだけやない? 1600m戦以外は、内枠不利ですね。
西川騎手:ただ、自分は内を突くのがけっこう好き。別に外をまわらんでもいいくらいに余力を残していくのが好きですね。
――内枠を引いたときのさばき方は、ジョッキーの腕の見せ所でもあるんですね。「日本一深い馬場」のいいところは?
赤岡騎手:故障が少ないですね。よその競馬場では絶対に脚元が持たんような馬でも、高知なら持つことが多い。
西川騎手:それに、馬は慣れるまではしんどいけど、慣れたらパワーがついてくる。坂路で調教するような感じになるき、力がつく。
赤岡騎手:重い馬場で調教やレースを重ねていけば、後肢に負荷がかかりますからね。
――トモが鍛えられるんですね。
西川騎手:遠征したときに、「踏み込みの違い」を実感することがあります。
赤岡騎手:遠征したら高知より走りやすいき、よその馬よりも能力を発揮できることがありますよね。
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