土佐の大晦日を彩るグランプリレース、高知県知事賞。
ダート2400ｍの頂上決戦。
先手を奪ったスパイナルコード＆西川敏弘が、スローな流れを演出する。
スローペースの影響を受けて、普段は中団〜後方でレースを進めるトサローラン＆中西達也が、１周目２コーナーで２番手に上がった。
２週目の向こう正面、スローペースに業を煮やしたビッグインディ＆赤岡修次が一気にマクって先頭に立つも、２週目４コーナーで力尽きる。そしてトサローランが先頭に立つ。
直線に入って、追い込み馬・ロマンタッチ＆西山裕貴がトサローランに迫る。
しかしトサローランはへこたれることなく、真っ先にゴールを駆け抜けた。
１馬身半差の２着はロマンタッチ。３着は粘ったスパイナルコード。
通算1800勝を二度目の高知県知事賞制覇で決めた中西達也騎手は、男前な笑顔を浮かべてレースを振り返ってくれました。
「スパイナルコードが先頭に立ったとき、一気にペースが落ちたんです。トサローランは掛かる馬じゃないんだけど、かなりのスローが影響して少し掛かってしまって。それで、『無理に我慢させてもキツいろう。このペースだったら２番手でもいい』と判断しました。レース前から、スパイナルコードが逃げた場合は、スローペースになるだろうとは踏んでいましたしね」
ハミを取って行きたがるトサローランを無理に抑えなかったことが、勝利に結びついたようです。
「直線は僕の馬にも余裕はなかったけど、なんとか凌いでくれました。スパイナルコード（２番枠）の隣の枠（３番枠）を引いたのもよかった。内の馬の出方を見ながらレースを組み立てることができましたからね。１番人気だったので、正直言ってホッとしています（笑）。1800勝を達成することもできて、嬉しいですね」
昨年の高知県知事賞では、２番人気に支持されるも５着に敗れたトサローラン。管理する松木調教師は、「やっと勝った！ スッとした！」と言って、にこにこ笑っていました。松木調教師いわく、トサローランの長所は「勝負根性」だそうです。
勝負根性でもぎとった高知県知事賞は、トサローランにとって重賞４勝目。来年もまた、高知のトップホースとして活躍してくれるでしょう！
私事ですが。
イインチョーの馬券は外れてしまいました。
だけどトサローランが勝って、よかったです。
昨年の高知県知事賞馬であり、今年のオグリキャップ記念や西日本グランプリを制したスペシャリストを負かしたこともあるトサローランが勝ったことが、嬉しいです。
高知競馬の魅力を教えてくれたスペシャリストに感謝を込めて。