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かけがえのない経験

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第54回ダイオライト記念。
フリオーソ(牡5、船橋・川島正行厩舎)が、ダイオライト記念連覇を果たしました。
涼しい顔して逃げ切り勝ち。
強い強い、圧倒的に強い!
砂の年度代表馬、素晴らしい走りでした。あっぱれ。


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高知勢3頭の結果は――。
初遠征のトサローランは11着。
「普段より気負っていて、リズムよく走ることができませんでした。初めての遠征の影響があったのかな・・・。左回りも気にしていました。そしてなにより、相手が強かったですね。僕も馬も、いい経験を積ませてもらいました」と、手綱を取った中西達也騎手。


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2度目の南関東遠征となったアタゴビッグマンは、9着。
健闘と言っても過言ではないと思います。
「よく頑張ってくれましたね。道中の手応えもよかった。地方馬同士の交流戦なら、十分活躍できると思います」と、手綱を託された水野貴史騎手。
水野騎手は「なんで地元で勝てないんだろう?」と首を傾げていました。
前々走の多摩川オープン(川崎)で騎乗した御神本訓史騎手も、まったく同じことを言ってたっけ。

だぶん。贔屓目もあるけれど。
高知のオープンクラスで戦っている馬は、みんなが抱いているイメージより、ずっとレベルが高いのではないでしょうか。
だから県外に遠征に出ても、条件がハマったときには好走できるのだと思います。
高知では負けることもあったスペシャリストが、笠松のオグリキャップ記念を制したように。
高知独特の砂の深い馬場や、どこかしらに不安を抱えて高知に転入してくる馬を精魂込めて再生していく技術に、秘密が隠されているような気がします。


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南関東の馬の回避により、繰り上がりで出走することになったケイエスゴーウェイは14着。
今のケイエスゴーウェイに2400m戦は長いようです。
今回鞍上を務めたのは、船橋の若虎・本橋孝太騎手でした。
昨年のダイオライト記念以来、ちょうど一年ぶりにケイエスゴーウェイに跨りました。
「返し馬をしているとき、めちゃめちゃ嬉しかったです。『ゴーウェイ、久しぶり~』って(笑)」

2007年の夏、ケイエスゴーウェイは水沢のクラスターカップに参戦しました。
この雑賀正光厩舎の交流重賞初参戦の鞍上を務めたのが、当時は高知で修行中の身であった本橋騎手でした。
このとき、ケイエスゴーウェイ&本橋騎手が5着に大健闘したことが、雑賀厩舎にとってはもちろん、高知競馬にとっても、すごく大きなことだったように思います。

「ゴーウェイでJBCにも乗せてもらって。本当にお世話になった馬です」
と言って、本橋騎手はしみじみとした表情を浮かべました。


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強豪に揉まれることで、強くなっていく。
馬も人も、遠征で得るものは大きいと思います。
フリオーソの強さは眩しかった。
だけどフリオーソだって、カネヒキリやヴァーミリアンの胸を借りて一皮剥けたんだ。
今日の経験が、いつか必ず役に立つ日が来る。
そんな確信を持ちながら、カウントダウンさせていただきます。
黒船賞まであと9日!

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