黒船賞・JRA出走予定馬決まる!

 いよいよ2週間後に迫った黒船賞(G3)。JRAからの選定馬が3月7日(日)の夕刻に発表された。過去6回のうち5度の優勝を誇るJRA勢だけに今年もその顔ぶれには注目が集まる。

 まずは発表となったメンバーから紹介しよう。

 中央選定馬
馬名 予定騎手
性齢 厩舎 所属 
ウインクリューガー 武幸四郎
牡4歳 松元茂樹 栗東
ディバインシルバー 未定
牡6歳 和田正道 美浦
ノボジャック 未定
牡7歳 森 秀行 栗東
ノボトゥルー 未定
牡8歳 森 秀行 栗東

 補欠馬
 1、タイムパラドックス  未定
   牡6歳  松田博資  栗東
 2、ニューベリー     未定
   牡6歳  音無秀孝  栗東
 3、ヒューマ       未定
   牡4歳  山内研二  栗東
 4、テンケイ       未定
   牡6歳  本郷一彦  美浦
 5、ニシノシタン     未定
   牡4歳  浅野洋一郎 美浦

 選定馬4頭はいずれもグレードレースの勝馬で、ウインクリューガーが芝のG1、NHKマイルカップの勝馬。ちなみに芝のG1馬が黒船賞に登場するのはキョウエイマーチ(桜花賞)、ヤマカツスズラン(阪神3歳牝馬S)に続いて3頭目。ディバインシルバーが岩手のクラスターC(G3)勝ち。ノボジャックは第4回黒船賞で初重賞制覇の後、JBCスプリント(G1)を含めグレードレース6連勝。更に群馬記念(G3)と2度目の黒船賞制覇を加えて合計8勝。ノボトゥルーは2001年の根岸S(G3)、フェブラリーS(G1)を連勝後、長きに渡ってこの路線で活躍を見せてグレードレースを計5勝。つまり今年のメンバーは4頭で合計16のグレードレース勝ち(内G1を3勝)という実績を誇る事になる。

 では一頭ずつ紹介していこう。

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☆ウインクリューガー   
松元茂樹厩舎    
牡4歳・栗毛    
父 タイキシャトル
母 インヴァイト
母父Be My Guest
通算10戦4勝(内地方0戦0勝)
連対時の馬体重 462~474kg
主な勝ち鞍
2003年・アーリントンC(G3阪神芝1600m)
2003年・NHKマイルC(G1東京芝1600m)
  
 前年度のNHKマイルC勝馬が黒船賞に参戦というのはなんともインパクトがある。2歳時の新馬が芝のマイル戦。この際の勝ち時計が1分35秒6だから、マイル適性は相当なものと感じさせた。2勝目は実はダート戦。新馬勝ちから3戦勝てず、京都のダート1400m戦で接戦を制している。その次走芝のG3アーリントンCで7番人気ながら優勝、重賞ウイナーに。しかし毎日杯では6番人気で8着だからNHKマイルCでは9番人気の評価でしかなかったが、ここを2番手から抜け出してG1制覇。秋は富士SからマイルCSと芝マイル戦の王道を歩むも7・15着に敗れて3歳シーズンを終えている。黒船賞に出走すれば初の地方交流重賞参戦で、今後の路線を占う一戦となりそうだ。
 父はおなじみ世界レベルのスプリンター・マイラーのタイキシャトル。母は94年2月にアイルランドから輸入されたインヴァイト。母の妹にアラルポカル(独G1)、英オークス2着のウインドインハーヘアだから、デビュー5連勝で話題を集めたレディブロンド、きさらぎ賞2着のブラックタイドがいとこになる。鞍上には武幸四郎騎手を予定。これもまた話題となりそうだ。
[F.No2]

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☆ディバインシルバー
和田正道厩舎
牡6歳・栗毛
父 Silver Deputy
母 Be My Baby
母父Ogygian
通算25戦7勝(内地方6戦1勝)
連対時の馬体重 484~512kg
主な勝ち鞍
2003年・クラスターC(G3盛岡D1200m)

 主な勝ち鞍の欄にはクラスターCを紹介したが、この馬の場合は4度にも及ぶダートグレード競走の2着が強い印象を与える。いつもいいレースをするがもうひとつ勝ち運がない(2着は全て0.4秒以内の差で、2度は0.1秒差)という成績だったのだ。しかし昨年のクラスターCで全ての無念が歓喜に変わった。
2着スターキングマンに7馬身差を付けてのレコードVはお見事。さぞかし関係者にとって溜飲の下がる想いだったことだろう。1000m、あるいは1200mのダートグレード戦には7度登場して1勝2着2回。1400mに限ると4戦0勝2着が2回。もっと言えば02年シリウスSと今年の根岸Sでは着外だが、02年兵庫ゴールドトロフィーと03年さきたま杯では2着だから、単純に地方競馬場での1400mのG3に関してはまだ連対を外していない。
スピードを生かしての先行策が武器だけに、小回りコースの流れなら1400mまでは我慢できるという推測が成り立つ。昨年の黒船賞はかなり緩めの流れとなっただけに、ノボジャックとの駆け引きが楽しみだ。
 父シルヴァーデピュティは2歳時にカナダで2戦2勝。競走成績はこれだけだが、デピュティミニスターの仔らしい早い仕上がりが種牡馬としても大きな武器となる。母Be My Babyの初仔である本馬は一族の中でも特筆すべき活躍馬。
黒船賞3連勝中の外国産馬の一角として、グレード2勝目を目指す。
[F.No2]

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☆ノボジャック
森 秀行厩舎
牡7歳・栗毛
父 French Deputy
母 Flight of Angels
母父Afleet
通算38戦11勝(内地方20戦8勝)
連対時の馬体重  470~487kg
主な勝ち鞍
2001年・黒船賞(G3高知D1400m)
2001年・東京盃(G2大井D1200m)
2001年・JBCスプリント(G1大井D1200m)
2003年・黒船賞(G3高知D1400m)

 黒船賞には今回が4度目の出走、すっかりおなじみの馬となった。2歳時には京王杯3歳(当時)Sで2着となるなど、芝ダート兼用の活躍だったが、3歳12月のCBC賞(8着)以降は完全にダート短距離路線へ。4歳3月の黒船賞で初重賞勝ちの後は、群馬記念・北海道スプリントカップ・クラスターC(ここまでG3)、更にG2の東京盃、G1のJBCクラシックまで怒涛の6連勝をマーク。すっかりこの戦線を代表する存在に上り詰めた。5歳時にはG1勝ちで背負わされる事の多かった59キロの斤量に苦しんだか、群馬記念勝ちの1勝に終わるが、6歳となって三度登場した黒船賞では58キロで逃げ切って8つ目のグレードタイトルを手にしている。その後はなかなか連対に手が届かないものの、今年1月の根岸S(G3)では4着と復調の手応えを見せている。果たして黒船賞3回目の優勝はなるか、コースとの好相性は証明済みだけにどれだけ好調時の姿を取り戻しているかがポイントだ。
 血統の紹介は過去にしているので重複を避けるが、ダート短距離向きの配合という点では言をまたないだろう。弟のウォーターゴーラン(父アフタヌーンディーライツ)が中央のダート戦線で活躍中。
[F.No6]
 
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☆ノボトゥルー
森 秀行厩舎
牡8歳・鹿毛
父 Broad Brush
母 Nastique
母父Naskra
通算55戦10勝(内地方19戦3勝)
連対時の馬体重  434~473kg
主な勝ち鞍
2001年・根岸S(G3東京D1400m)
2001年・フェブラリーS(G1東京D1600m)
2003年・さきたま杯(G3浦和D1400m)
 
 同じブロードブラッシュ産駒のブロードアピールと同じく、出世に関しては奥手であった。ブロードアピールがOP入りしたのが5歳(現在の表記)になってからだったが、実はノボトゥルーの初重賞勝ちも明け5歳となったばかりの根岸Sだから見事に歩調が同じだったわけだ。徐々に自らの能力を開花させてきたノボトゥルーは、5歳緒戦のジャニュアリーSを制すと返す刀で根岸Sで重賞初制覇。更に初のG1・フェブラリーSに挑み、3連勝で見事にG1ウイナーの仲間入りを果たしたのである。ドバイ遠征を挟んでそれからの3年間、ノボトゥルーは全てダートグレード競走ばかりを27戦して3勝2着5回3着4回、掲示板を外したのはわずかに7回だけと抜群のタフさと安定度を持って活躍を続けている。明けて8歳となったが、今年の根岸Sで3着となるなど未だに衰えを知らない辺りはさすがである。黒船賞には3度目で、最初の登場時こそ7着だったが、昨年の2着には地方交流重賞への慣れも感じられた。
 父ブロードブラッシュはアメリカ血統のキモとも言うべきドミノ系の種牡馬。ただしリボー系ホイストザフラッグが入ったためか晩成に出て、現役時にはケンタッキーダービー・プリークネスSを共に3着だったが、古馬になってサンタアニタHを始めとするビッグレースを制した。母ナスティークはアメリカで重賞勝ちのある活躍馬。産駒ではノボトゥルーの他にハセノデジュール(父Dayjur)が輸入されている。
[F.No6]

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 なお、今後また出走予定馬の回避、あるいは繰り上がり等の情報が入り次第新たな出走馬の紹介をしていく。

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