黒船賞ヘッドライン 1

 いよいよ第4回黒船賞が近づいてきた。大体の出走メンバーが出揃ったところで各馬の紹介と展望をこの「ゴールポスト通信」で行っていこう。

 黒船賞は高知競馬場の1400mコース。1~2コーナーに対して3~4コーナーが広いという形状が、遠征各馬にとってのポイントとなるだろう。第1回は地元のリバーセキトバが、そして2・3回と奇しくも美浦からの遠征馬テセウスフリーゼ・ビーマイナカヤマの圧勝というドラマを生んだ舞台。参戦したメンバーの中には前述のJRA2騎のような交流重賞の常連組も多くトミケンライデン・ストーンステッパー・フジノマッケンオー・メイショウモトナリらがダートグレードの勝ち馬。更に昨年のキョウエイマーチや今年のヤマカツスズランのような芝のGI馬も名を連ね毎年好メンバーが揃うレースだ。

 今年のメンバーを順に紹介していこう。まずはJRA4頭から。キーゴールドは6歳牡馬。地方競馬には初登場だが主に短距離のダートで実績を重ねて昨年の2勝を含めダート6勝。昨年5月以来となった2月のシルクロードSでは14着と大敗したが、一叩きされた3月3日のオーシャンS(芝1200mのオープン特別)を9番人気で快勝。蛯名正義騎手によると時計が掛かる馬場だったのが幸いしたとの事だが、ただでさえ層が厚いJRAにあってこのレースの好位追走抜け出しの内容は十分に評価される。状態が保てれば黒船賞でも十分に勝ち負けが期待できるところ。アンシェントタイム産駒の大型馬で、母系は2代続けて「キー」の冠号が付く。1965にイギリスから輸入されたシュヴリーズチャリティーの一族で、このファミリーからはライフタテヤマ(JRA最優秀ダート馬・種牡馬)、キーミノブ(ペガサスS)、ストリートエース(サンタアニタトロフィー)らが出ている。母キーフラワーもJRA4勝馬。FNo.(10-c)。栗東・宮徹厩舎。

 ハタノアドニスは5歳牡馬。こちらも地方競馬場は初登場だが、まだ13戦しかしていないように休養を挟みつつの競馬だったようだ。2000年は8戦して4勝と順調に本賞金を積み重ね、準オープンの連勝でついにオープン入り、黒船賞は重賞初挑戦となる。前走の武田尾S(12月17日)からは3ヶ月ぶりの実戦というのが割引材料にはなるだろうが、現在3連勝中、しかも1200mのダートでしか勝てなかった馬が準オープンの1400mダートを勝って臨むのだから陣営にも期するところがあるのだろう。アジュディケーティング産駒でこちらも500キロを越す大型馬。祖母パスオールホープはダマスカス産駒でアメリカからの輸入馬。キーゴールドとはファミリーナンバーが同じでFNo.(10-c)、近親にはロングシコウテイなどがいて、種牡馬ヴァイスリーガルやバックストッパーの出た分岐だ。美浦の佐藤林次郎厩舎、美浦勢3年連続優勝なるか…。

 ヤマカツスズランは4歳牝馬。ご存知の通り阪神3才牝馬S勝ちのGI馬だ。昨年の秋華賞でも休養明けのローズSを凡走しながらきっちり変わり身を見せ、ティコティコタックの強襲さえなければという会心の走りで2着。2歳時にトレーニングセールで購買された事でも話題になった快速馬である。さてこの馬の場合問題点は2つ。ひとつは12月17日以来という間隔。そしてもうひとつはダートグレードでいつもファンを悩ます「初ダート」の問題だ。ダートグレードの寵児とでもいうべきジェイドロバリーの産駒だが、それとこれとは問題の質が違う。果たしてその類まれなるスピードが初ものを克服できるのか、ひょっとすると不良馬場になって真価を発揮する可能性もある。母系はフラストレート系でミネノオウカン(浦和桜花賞)、ドラールオウカン(東京大賞典)母仔を出したファミリーで本馬の母のいとこにフェブラリーH2着のニッポータイガーがいる。FNo.(1-b)、栗東・池添兼雄厩舎。

 ノボジャックは4歳牡馬。旧表記の3歳時からオープンクラスで活躍した外国産馬だ。京王杯3歳Sの2着など芝でも活躍したが、現在はダート路線を歩んでおり昨年11月の根岸Sでブロードアピールの3着、今年に入ってガーネットSを5着、オープン特別のすばるSを優勝。フェブラリーSを13着しての次走が黒船賞という事になった。実績面では今回のJRA勢の中ではナンバー1だろう。父のフレンチデピュティーは急遽輸入されて社台スタリオンステーションで供用される事になったが、その流れはこのノボジャックと現3歳のクロフネが日本で見せた適性が作ったものだろう。ただしクロフネがすっきりと薄手の造りなのに対して、ノボジャックの方がよりフレンチデピュティーの馬体に近いようだ。母系は遡るとイタリアの1000ギニーやオークス勝ち馬が登場してくる名門で、ある種異色の良血馬といった感がある。今回森秀行厩舎は龍馬盃でのソートゥギャザーと2頭が高知競馬場に遠征してくるが、ドバイ・英国・仏国・米国と何処にでも遠征する姿には正に脱帽である。
FNo.(6-d)。

近日中に地方他地区・地元の代表馬についてもご紹介しよう。

高知競馬場内実況  橋口浩二

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