黒潮マイルチャンピオンシップ

 11月26日(日)高知競馬第13回開催の初日、メイン競走は第4回を迎える黒潮マイルチャンピオンシップ(サラブレッド系4歳以上OP、1600m)だ。過去3回の勝ち馬はマルカイッキュウ、メイショウタイカン、エイシングランツとそうそうたるメンバーが並んでいる。更に高知県知事賞へのステップにもなっており、マルカイッキュウが優勝、昨年のウォーターダグは重賞初挑戦ながらここで好走してみせ高知県知事賞でも人気サイドの評価通り快勝を飾っている。

 今年の異変?まずはマチカネホシマツリという大将格が笠松競馬場で28日に行われる全日本サラブレッドカップ(GIII、1400m)に出走するために不在。更にここ数年の短距離重賞で常に”顔”であるメイショウタイカンが回避。建依別賞・珊瑚冠賞というここ2戦の勢力図がまったくあてにならない事だろう。初のOP登場となるダイタクカミカゼ、休み明けとなるマルカイッキュウ、前走で復調振りをアピールした昨年の覇者エイシングランツ、若大将オオギリセイコー、金星を逃したばかりのホウエイパーシャ、知事賞2連覇へ待ったなしのウォーターダグ、そして自分の型に持ち込みたいマッケンリーダーと役者は多彩。各馬絶対というムードがない混戦模様と言っていいだろう。

 2日目9Rには移籍馬オグリワンが登場。オグリキャップ初年度産駒の中で最も早く生まれたことで話題になって、さらに中央クラシック路線に乗り独特の人気を集めた馬だ。東海地区で長らく活躍して今開催から高知競馬の一員である。9歳となっているがB2クラスでさてどんな力量を見せてくれるか?

 26日には前述の通り全日本アラブグランプリのサイマル場外発売。高知競馬期待の代表馬チーチーキングが登場。倉兼育康騎手に聞けば「調子は上々」との事で人馬の持つ「勢い」につい期待を掛けてしまう。

 サラ系の3歳戦が27日に2鞍、金の鞍賞の前哨戦となる。マルチラブリーが一歩抜けているものの、まだ昨年のオオギリセイコーのような存在とまでは言えず、1400mの金の鞍賞に向けて力量の見極めが必要か?

 26日から前半の2日間、そして場外発売はないもののマチカネホシマツリが笠松で出走する28日まで高知競馬は話題が一杯。年末年始のグランプリ重賞に向かう、20世紀締めくくりの競馬が始まろうとしている。

高知競馬場内実況  橋口浩二

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