高知競馬第17回開催が2月10日にスタートする。早いもので、年度末を締めくくる交流重賞・黒船賞G3まであと37日と迫ってきた。初日のだるま夕陽特別は距離1400mのサラ系OP戦。実質的な前哨戦とも言えるレースだけに目が離せない一戦だ。
それでは第17回開催の前半2日間を展望していこう。
初日は11Rに112頭が登場。なかなかの頭数が揃っている。
能検で30数頭が合格しており、新潟からの移籍馬16頭も彼の地のB級で活躍していた馬が多く、今開催の層の厚みを増している。
1Rにいきなり3歳の大将格、リンデンスワローが登場。強力先行タイプのマチカネガイカが最大の強敵となるが、他にも新潟からの転入馬ファーストフラワーなど古馬勢力相手に2連勝できるかが興味の的だ。
乱戦模様は第5R、サラ系D級の2組。移籍緒戦のアサクラデリーは昨年12月に新潟のB級を勝っており、降雪のため中止になった1月4日のレースを使えず、その後転厩となったため臨戦過程に不安もある。格ならこの馬なのだが…。
前進必至なのは上山からの移籍2戦目となるリョウリチョウ。初戦は全体的に重い動きも、叩いたここは変わってくるだろう。
他にもD級特別で4着が続くミラクル、前走移籍後の初勝利をマークしたスターゲイザー、先行力のオースミショウリ、枠に恵まれたオーバーラップなど伏兵陣も揃って面白いレースとなりそうだ。
第8Rはサラ系A級の3組。実績馬がずらり揃って、ここも荒れ模様。好調持続でA3でも3着したターフチャンピオンに、前走グリーンヘラクレスに肉薄したタイガーチャージ。更にワイドハンターとエビスシューターが抜群の内容だったB級特別戦の勢いを持ち込んで昇級戦に臨む。ビッグチェイサーやマサシンゲキ、そして移籍3戦目のブルーライトニングらの変わり身にも注意をしたい。
第9Rはサラ系D級の竜串特別。距離が1400mと、普段のD級よりは100m長い。
コナサンセットは休み明け初戦こそ6着と移籍後初めて連対を外したが、叩いた後はいずれも好走。ここはしっかり勝っておきたいレースだろう。ティンバーカントリー産駒で未だ成長中という印象で、今後にも期待したい馬だ。
セイワフローラが浮上するか。デスポットキングもタイム的には差が無いが、脚の使い所が難しい部分に注意。
メインはサラ系OPの1400m戦、だるま夕陽特別。斤量差を無視できないので、参考までに記しておくと
57キロ ウォーターダグ
56キロ ジョイフライト・グラールキング・
ジョーオーラ・オオギリセイコー
55キロ ライジングハント・オースミレパード・
エイシンドーサン・ナムラプラズマ・
マッケンリーダー・デュークウエイン・
イブキブラックマン
というデータになる。黒船賞ではいわゆるグレード別定重量になるのだが(基本の重量に、勝った交流重賞のグレードによって斤量が加えられる)、ここでは高知競馬のA級特別戦の別定重量だ。
エイシンドーサンは移籍直後の連勝時の勢いが欲しい。追い込みというよりも自力で捲っていった印象が強いだけに、それだけの「掛かり」が戻るかがカギになる。無理に位置取りに行けばその「掛かり」を失う可能性もあって、その辺りは「馬の気分」の問題かもしれないのだが、斤量に恵まれた事もあり鬼脚復活に期待する。
マッケンリーダーも55キロ。短距離だから楽と言う事は決してないが、スピードで圧倒するシーンも。
ジョイフライトはどうにかマッケンリーダーの番手が欲しいところだ。この馬は明らかに距離短縮が好結果を招く。
ウォーターダグは昨年の黒船賞4着で94のレーティングをもらっていた。当時ほどの状態かどうかはともかくとして、2400mで勝った後に1400m戦を戦う難題を克服したい。底力は十分に証明した前走だが、57キロの斤量を含めてここでやれれば先にも光明が見えてくるだろう。
2日目もサラ系11レースに114頭と頭数が揃う。
第4Rに登場するサカモトデュラブだが、控える競馬への脚質転換に見事成功して3連勝中。馬の良化とも重なった部分はあるのだが、今の内容なら1300mが中心のD級では好走が続くだろう。
1400mになってその適応力を早く見てみたいものだ。
メインはサラ系B級の雪割草特別、距離は1600mだ。
北海道B級を勝っての移籍だったドーダイリンだが、正直言ってここまでの3連勝には、その内容の良さに驚いた。今回は初めてのB級特別戦となるが、前走の内容・時計から中心視されるのではないだろうか。B級からワイドハンター・エビスシューターが昇格しただけに前走の特別戦3着以下のメンバーとは遜色ない。
シーアタック・リバーセキトバらがそのB級特別戦の上位馬ということになるが、他力タイプだけに展開しだいとなりそう。
カネトシモンジュやダイアナエースもその先行力で差の無い存在となりそうだ。ドーダイリンと戦った前走では1分46秒を切るタイムをマークしている。
上山・岩手のA級を走ったカツノチャイナが移籍緒戦。岩手の直前はB級で大敗しているが、昨年秋はC級で好結果を残している。
能検を叩いての上昇度に注目と言ったところだろうか。
この2日間の天候は概ね良好と言う予報だが、月曜日は少し雲が多くなりそう。黒船賞の前哨戦を含む22Rの熱戦をお楽しみに。