サラブレッド・アラブそれぞれの3歳馬が三冠目のラストタイトルを賭けて争う、高知競馬第11回開催がやってくる。
前半は10月20、21日の2日間。天候も回復してきて、今回も好天で迎える事が出来そうだ。
20日土曜日はサラブレッド系のA級特別を含む11Rに現時点で105頭が出走予定。A級のマイル戦に加え、D級・C級条件のレースでは多頭数の激戦が楽しめそうだ。
2Rには高知移籍後4戦目となるサカモトデュラブが登場。前走からはE級条件(この秋の減額で東京盃の賞金がカウントされない時期になった)という事もあって、楽に先行しての2着。その東京盃以来2年1ヶ月ぶりの勝ち星を掴むのか?
7RのC級条件には降格で期待されながら大敗したゴールデンキングやリックスタウトが登場。前走圧巻の伸び脚を見せたゴールデンシェイクがいるものの、波乱含みの1戦となりそうだ。
8Rはエンデュアーの取捨から予想が始まる。
黒潮菊花賞以外は休み明けも含めて全て連対を果たしてきたが、前走は人気に応えられず4着凡走。9月に2走した疲れもあったのだろうか、能力的にはC級に壁があるはずはないので巻き返しに期待したいが…。
D級1400m戦の9Rはかっこう特別。競馬維新特別の好走組対シルキーブラストという図式だが、1400に戻る事で息を吹き返す伏兵の存在が鍵になりそう。距離適性というものは言い換えれば「ペース適性」であることを抑えておきたい。
メインの徳島県うずしお特別はサラ系A級のマイル戦。
前走の足摺特別を圧勝したマイネルキャラバンは、前半4F(800m)を50秒7で通過するハイペースを中越騎手の素早い判断で5番手に控え、後半一気の進出で豪快に抜け出して見せた。もちろん強い内容で文句はないのだが、あれだけの着差がついたのは展開によるところが大きい。マイル戦となれば浮上してくる馬もあるだろうし、ここでの対応力をもう一度見てみたい。次走となる珊瑚冠賞の最有力候補であることに変わりはないが…。
ナムラプラズマの2戦目は精神面での進境がポイントとなろう。
高知初戦は外から来られて折り合いを欠いてしまった。ここではメリハリのあるレースが出来るかどうかに注目したい。そういう意味では外枠は好材料だ。
2日目の日曜日はメインの黒潮菊花賞を含む11Rに112頭がスタンバイ。最終レースの鷲尾山特別まで目が離せない。
1~2Rの3歳戦も移籍馬が入ったりで波乱含みのメンバー。圧倒的な強さを見せていたエイシンプサンが菊花賞に回って、より面白みが増したということだろうか。
その黒潮菊花賞。ここまでの勝ち馬を見てみると、
平成 9年
第1回 シンメイアーサー
(春の二冠はイージースマイル)
平成10年 第2回 カイヨウジパング
三冠・ダービーグランプリ6着
平成11年 第3回 ジャストタッチ
(ギャロップスキー・マルチドラゴン)
平成12年 第4回 オオギリセイコー
三冠・兵庫ジュニアグランプリ4着
と、隔年で伏兵馬と春の実績馬がそれぞれ優勝を果たしている。
今年の場合、一番ケースが近いのは春の黒潮皐月賞・高知優駿の勝ち馬が違っていた平成11年の第3回のパターンだろうか。
黒潮皐月賞馬マルチラブリーと高知優駿馬カチマサルに加え、秋になってメンバーが充実してきた感がある。TR勝ちで成長も伺えるクロシオタイガーに、5連勝で臨んでくるエイシンプサン。更に昨年の2歳ナンバーワン・ナンゴクジョオーが前走で見せた復調気配も気になるところ。リードチヤンピオンの末脚も破壊力を増しおり、穴馬以上の存在になってきた。
春の上位グループもマルチラブリーに距離不安が残り、カチマサルもサラブレッドチャレンジカップを使えなかった事がどう出るか。
そのあたりが混戦模様を生み出す原因となっているだろう。
果たして春の実績馬か、それとも秋の新興勢力か?
黒潮菊花賞は日曜日の3時55分に発走。1900mの距離に覇を競うサラブレッド3歳馬の決戦をお見逃しなく!