早いものでいよいよ第8回開催の後半からは9月を迎える。
早朝の調教時にはTシャツでは寒いこともあると聞いているが、南国・高知であっても秋の気配は着実に深まってきているという事だろう。
1日(土)はアラブ系の2歳戦が2レース。
2連勝のミスターブラウンが回避して、勝ち星があるのは第2Rのテイケイミチカヒメ1頭だ。距離は2レースとも800mで、まだまだ仕上がり早のスピード馬の方が有利であろう。
1Rでは能検好時計のホベツクインに印が並びそう。
能検から日程を空けてきたヒダカシュウホウも54秒台をマークしており有力馬の1頭。ここでは将来性を見極めつつ、眼前のレースでは仕上がり具合をチェックして臨むべきだろう。
2Rはゲート再検から復帰してくるマルチタイガーが注目。デビュー戦が52秒台のテイケイミチカヒメにどう挑むか。チーチーメガミやタカサゴスターらに、レース経験で利のあるミロードフェイスも時計では負けていない。
4Rに登場するフジラッキーボーイ。人気を集めた高知緒戦は後方から届かず3着。叩いての前進が期待されるが、若干波乱の要素を含んだレースになりそう。
6Rも専門紙の人気が割れそうなムード。実力伯仲の激戦になりそうだ。1400になった分、オーバーラップの実力は発揮できそうだが、好調馬が揃った点で絶対的な存在とも言い切れない。
9Rのゴルデンコーク。移籍2戦目だが9ヶ月ぶりの前走でもB4組で2着はさすがというべきだろう。万全ならばOPへは上がれるはずの器だ。
メインはサラ系B級の「土佐清水市姫がつお特別」。休みを挟みつつ勝ちきれないまでも安定感ではピカイチのイブキハイシーザーが中心となるか。前走が特別戦だったのがイブキハイシーザー、ツキフクオー、シーアタック、ウイニングトゥルーの4頭。
1400mから1600mへと距離が変わった部分をどう考えるかが展開予想のポイントとなる。
11Rはサラ系C級の「大岐の浜特別」。好調グリーンヘラクレスと前走圧巻の走りを見せたエイシンキンボールの対決だ。バンブーピノ・ノルディクダンサー・ルックストーンなど惑星も多士済々だが、何と言ってもエイシンキンボールからは目が離せない所。前走はやや時計の出る馬場だっただけに「良馬場」でのレースを一度見てみたい。腰が甘いところがあってスタートはそれほど速くないが、スピードの絶対値は他を圧倒している。
2日(日)は金沢・中京スポーツ賞のサイマル発売を含めて11R。いよいよサラ系の2歳戦がスタートする。
1Rがその2歳戦。メジロパーマー産駒のファッションキングとスキャン産駒のリンデンスワローの2頭以外はすでに他地区でデビュー済み。レース経験のあるメンバーにこの2頭が挑む格好となっている。特にスキャンの男馬であるリンデンスワローは、いわゆる生え抜き馬であり、オオギリセイコーと同じスタッフでデビュー戦に挑む。
2・3Rには共に上山からやってきた注目馬が登場。2Rに3連勝中のシルキーブラスト、3Rには2戦1勝のデビットカードである。共に下級条件のうちは連勝が続くと見られていたが、デビットカードの方は2戦目伸びきれずに2着。今回はどうだろう。
7Rの移籍馬ゼストがかなりの実績である。中央競馬ではダートばかりで3勝。南関東でもA2以下ならかなりやれている。長中距離が得意というデータもあるので覚えておくと役に立つかも。
8Rのかわせみ特別はサラ系D級の1300m戦。前走すんでのところでエイシンカーリアンを捉えきれなかったモンドノスケにとっては今度こそというレースだ。短距離だけに展開ひとつで波乱の要素もあるが、先行するであろうネバーギブアップが2走前に粘りを見せただけに、その動向が気になるところ。
メインの黒潮乙女賞。A級格付け2頭とB級格付けが7頭。A級2頭が昨年の1~2着馬だがどっこい今年は距離がマイルに短縮となっている。C級特別を逃げ切ったソシアルピンクやバンブーリドン・ロングイマージュ・ダイアナエースらが55キロで逃げると、57キロの2頭にとってもやっかいな展開になりそう。
アラブの南国乙女賞が人気勢総崩れだっただけに、今年の条件で波乱を呼ぶかもしれない。ショウワハッピーやマイル得意のアクアダンサーとて55キロで侮れまい。
3日は金沢・サラブレッドチャレンジカップG3のサイマル発売を含めて11R。その分条件戦の頭数がにぎやかである。
ダービーグランプリG1へ向けての前哨戦ともなる(今年は若干ローテーションが短くなるが…)サラブレッドチャレンジカップ。高知からは高知優駿のカチマサルが出走を希望する予定であったが、脚部がもやもやっとしたとの事で無理をせず登録を取りやめた。高知競馬ファンには残念なニュースだったが、今後がある馬であり、また別の機会の活躍を期待しよう。
最終的な出走馬がまだ確定していないが、JRAからカチドキリュウという楽しみな存在が登場する。以前からダート路線ならと思わせておきながら芝の日本ダービーに向かって大敗。ジャパンダートダービーではスタートで大きく不利がありながらの3着で、秋に向けて期待を膨らませる地力を見せた。岩手の条件交流で成長を見せたノボサンシャインも楽しみなJRA勢と、笠松のフジノコンドル(名古屋優駿・グランシャリオカップで共に2着)を始めとする地方勢の対決となろうか。
高知競馬のメイン、サラ系A級の中追渓谷特別はマイル戦。
ウォーターダグ・オオギリセイコー・カコイサンデー・ジョイフライト・デュークウェイン・ドラゴンジェイ・ライジングハント・リバーセキトバらの登録がある。
復調途上のウォーターダグと建依別賞3着のジョイフライトに”決め手”が戻っていなければ伏兵の台頭もあるだろう。ライジジングハントやオオギリセイコーは前走の内容を生かしたいところ。
月曜日は曇りの予報だが、おおむね好天に恵まれそうな今週末の高知県地方。熱戦の中、少しだけ涼しげになった風を感じにお出かけいただきたい。