高知競馬第8回開催が8月26日にスタートする。今開催の目玉は何と言ってもアラブ系・サラブレッド系の双方で行われる牝馬限定戦、南国乙女賞(26日)と黒潮乙女賞(9月2日)である。
高知競馬での牝馬限定戦はまず平成9年の重賞競走体系の改革時に重賞競走として、アラブの「やまもも宝冠賞」・サラブレッドの「黒潮乙女賞」が創設され(やまもも宝冠賞はアラブ系古馬の重賞競走から条件変更)、その後アラブ系のやまもも宝冠賞が廃止、今年からはアラ・サラとも準重賞として施行されることになった。紆余曲折はあったが、最も落ち着いた形になったのでないだろうか。
斤量は「乙女賞別定」ともいうべきもので、格付けがA級なら57キロ、以下B級55キロ、C級53キロ、D・E級52キロとなっている。距離も1600mに短縮になり、フレッシュな対戦メンバーと展開で楽しめそうだ。過去にC級の馬が勝った例(マダムオリンピア)もあるが、今年はどう見るか?
前半2日間は8月26日(日)が初日。すべてアラブ系の11Rに合計112頭と頭数も揃っている。
何と南国乙女賞を含めて特別3鞍が組まれているが、9Rの桂月特別は3歳戦。1400mでフィニッシュパワーが昇級馬を迎え撃つ。その昇級馬の中でも注目はカイヨウラガーか。素質馬がようやく力量を見せ始めた感じで2連勝。再びの1組でどこまでやれるか。
メインの南国乙女賞はさすがの好メンバー。前走がなんとA級特別での3着というオンリーカードが人気を集めそう。実績ならフトーイチヒメで、ここに合わせたかのように休み明け3走目。上積みあれば南国王冠で2着した末脚が切れる。B級特別の女王とも言えるブラックハートは前走案外だったが果たして・・・。ラディガフラットは1300mのB特別で2着して存在をアピール。先行争いはそれほど速くならないと見るが、うまく前々でレースを作れるかどうかその辺りがポイントになりそうだ。前崩れならキノパートナーの決め手も一考。
最終11Rの潮騒特別はB級の1400m戦。前走1300mながら決め手を発揮したサヤテンザン。現状ではこれくらいの距離が合っていそうだ。休みを挟んだカイヨウワールドも侮れない。大跳びのため外枠が断然良い馬なのでその辺りをチェックしたい。前走復活気配はコマツビクトリー、なんと11戦ぶりの勝ち星だった。
ホマレエコウの前走は最内枠が響いた感じ。100mの距離伸長だがフジノホーオンには少しでも距離が欲しいところ。ナンカイセンプーも兵庫の実績を考えれば怖い存在だ。
8月27日(月)が2日目。アラブ系7Rとサラ系4Rの11Rに合計110頭とこの日もまずまずの頭数だ。
9Rのアラブ系C級ほうせんか特別は前走のC級特別組にミヤマジュンプー(名古屋の重賞クリスタルカップ2着)や休み明けのフジノシズヒロらが加わっての一戦となる。特にミヤマジュンプーは移籍2戦目をあっさり勝って期待が膨らむところ。イソノヒットを差し切って前走を勝ったトップチリフル、ゴール前甘くなる傾向を見せるイソノヒット、展開向けばのリーガルアラジンらが注目。
メインの桔梗特別はアラ系A級のマイル戦。
スマノガッサンの連勝を4で止めるべく、今回はマイクリス・チーチーキングの2頭が昇級してきて、久々に新味を呼び起こす楽しみなメンバー構成だ。アポロスイセイの良化にも期待したい。鞍上の配置も注目のレースだろう。
最終11Rはアラ系A級の2組。益田からの移籍馬モナクロマンが話題だ。福山でデビューしたモナクロマンは旧4歳のクイーンカップや福山4歳牝馬特別を勝った重賞ウイナー。パワーレイクが勝った瀬戸内賞の2着馬でもあり、全体的に短距離向きの感はあるが相当な実力を秘めているだろう。緒戦から動けるかどうかはともかく(実戦は4月29日以来)今後注目したい馬だ。
第8回開催まずは前半の2日間。頭数も揃った白熱のレースが展開されることを期待しよう。雲の多い予報ではあるが、朝晩じわりと秋の気配。秋競馬への前哨戦をお楽しみに。