高知競馬第6回開催後半。ついにアラブ系の2歳戦がスタート、そして建依別賞の前哨戦など気温に負けぬ熱戦が繰り広げられそうな2日間である。
この開催の前半も「新番組編成」の効果でレース面や配当に活気がある。好調馬の対戦は見ていても楽しい大迫力だ。もちろん予想フォームも修正が必要となっているだろうが、この季節柄の特徴も結果に現れているわけで、多方向からの検証が不可欠である。
ちなみに昨年夏に出馬表のコラムで紹介した、この時期に強い種牡馬の事を改めてここにコピーしておこう。
第7回開催前半に大活躍を見せたリファール系の産駒群。もう一度データを記そう、3日間で総出走数248頭に対してリファール系31頭(内リイフォー系16頭)が出走。
連対したのはリファール系で13頭(内リイフォー系8頭)の猛威である。
時計の掛かる良馬場、短距離、暑い季節という条件が揃った開催という事を示しておきつつ、最後に高知競馬で走っている産駒がいるリファール系の種牡馬群を紹介しておく。
リファール系
(モガミ・ダハール・ライラリッジ・ダンシングブレーヴ・シリウスシンボリ・メンデス・グリーンマウント・プラウドデボネア)
リイフォー系
(リイフォー・トロメオ・サンキリコ・ニッポーテイオー)。
さて開催ヘッドラインに戻ってみよう。
29日第1Rにいよいよアラブ系の2歳新馬がスタートする。
6頭立てで、既出走馬はミロードフェイス1頭(北海道デビュー)。能検ではあの銀の鞍賞馬リョージョーの下になるマルチタイガー(松木啓助厩舎)が抜群の内容で1着している。兄よりも迫力がある馬体とスピード。兄が仕上がり早だっただけに緒戦から注目だろう。アポロサウス(山岡恒一厩舎)もセンスが良さそう。能検では4角外からゴーサインというシミュレーションを見せていたのが印象的。
6Rに高知優駿馬カチマサルが登場。C級の9組1400m戦でメンバー的には恵まれた感があるが、脚質だけがポイントか。非公式ながら秋には黒潮菊花賞の前に大目標を立てたようだし、この夏の過ごし方には注目が集まる。
9RはD級の大方町ホエールウォッチング特別。マイル戦だけにアストロカイザーの決め手が生きる。モンドノスケ・ゴールデンゴールといる中で前走崩れたエイシンカーリアンがどこまでやれるかに着目したい。
メインの横浪特別は建依別賞TR。ジョイフライトが一時の元気なく、本番に向けての復調具合が気になる。さらに黒船賞で4着と健闘したウォーターダグがオグリキャップ記念以来の3ヶ月ぶりで復帰するが、こちらも状態を見たい。マッケンリーダー・リバーセキトバ・オオギリセイコーと揃う(ジョイフライトもだが)雑賀秀介厩舎勢も元気で侮れない。混戦模様は変わらないだろう。
30日は特別競走2鞍とサラ系A級戦が2鞍。8RではA級4組でマイネルキャラバン・ジョーオーラ・ライデンカップらが激突する。ここは8頭立てだがメンバー構成が面白い。
サラ系3歳の夏木立特別には高知優駿でさすがに通用しなかったレッドタンバリンが雪辱を誓う。クロシオタイガー・ラランチャ・リニアキングと実績馬も揃うが、この対戦も興味深い。
C級の五台山特別は好調馬がズラリ。1400得意のメンバーも10頭並べば迷うところ。4角混戦の予感。
最終には移籍馬ミナモトオペラ(3歳時にサラブレッドチャレンジカップを3着)も登場。高崎での近走はいまひとつというところだが、実績は楽しみだ。
さて少し雲が出るくらいが丁度いい酷暑だが、8月12日の真夏の短距離決戦・建依別賞に向けて気合が入る各陣営。懸命の熱戦をこの2日間のお楽しみに。