梅雨のわずかな隙間を縫って、高知競馬第4回開催後半が行われれる。現時点では確実とまではいえないが、この土日、高知県地方の天候はおおむね良好と予報されている。
まず初日のメイン、中土佐町双名ヶ浦浜びらき特別。ここでサラ系オープンクラスの戦力を振り返っておこう。
二十四万石賞の勝ち馬ウォーターダグはオグリキャップ記念の遠征後に歩様の乱れがあり、登録のあったプロキオンSを回避して休養に入った。大事には至らなかったようだが、建依別賞に間に合うかどうかは微妙。大関吉明調教師はプロキオンS回避決定後に「またチャンスを見て遠征も考えたい」とコメントしている。
よって俄然ジョイフライトの存在感が大きくなる。競馬だから連勝というのはいつか止まるものだが、それにしても現状のジョイフライトのレース内容たるや欠点らしい欠点も見当たらず、そういう時には極端に距離が長くなるとか、相手関係が一気に強化される場合にしか大崩は考えられないものだ。血統的にはダートの重~不良でマイル近辺がベストと考えられ、これまでのレース内容からはスピードの絶対値も高いことが分かっている。建依別賞まで中心的存在となる事は間違いないだろう。
移籍直後の珊瑚冠賞勝ち以来重賞には縁の無いマッケンリーダーだが、自ら先手を取れるようになってからは粘りを見せている。今回緒方洋介騎手が初騎乗。1800mを逃げるという大仕事を任されて注目だ。
オオギリセイコーはジョイフライトと同じ厩舎で同馬齢。北野真弘騎手が騎乗停止中で(6月30日まで)西川敏弘騎手が初めて手綱を取るが、ひとつ今後のヒントを得られる手替わりになるかも知れない。ジョイフライトとの4歳ライバル物語はまだまだ長い。
デュークウェインやイブキブラックマンは馬場と展開次第で上位を伺う。注目したいのは移籍間もない3頭ニシノダイオー・エイシンコンウェー・ドラゴンジェイで、特にドラゴンジェイは3戦目に当たるが今回で能力を見極められる条件が揃ったように思う。
最終11レースには移籍馬、ライジングハントが登場。JRA未勝利から地方競馬で結果を出したミスワキ産駒で、重いダートが合っていそうな印象。マイネルキャラバンで結果を出した川野勇馬厩舎で楽しみが増える。ここには調教動いたカネトシモンジュ、不良なら一気の逃げ切りもあるリックファントム、それに高知での実績文句なしのエイシングランツ・ワカショウグン、そして4歳馬のビッグチェイサーと役者が揃った。
下級条件で耳目を集める連勝馬。1Rにはトサノビッグが登場。
4Rにエイシンカーリアンといずれも今後が楽しみな逸材。
日曜日のメインは高知優駿TRの青葉特別。マイル戦に10頭のメンバーだが、距離延長で勢力図の動向はどうか。アラブのTRが波乱となっただけにここでも伏兵の登場があるかどうか。
カチマサルは外枠を引いて陣営も意気上がるところ。極端な馬場の悪化は避けたいところだが、その辺の事情はリードチヤンピオンも同じ。黒潮皐月賞の上位組、リニアキング・クロシオタイガー・ラランチャらの再対決も楽しみ。ヒガシダンサーなど伏兵陣の一発まで幅広く狙いたい。
前半と同じく間隔の開いた分調教内容などに注意して各馬の調整状況を読みたいところ。もちろん馬場の悪化で浮上する伏兵にも注意が必要。盛りだくさんのファクターに頭数もまずまず揃った。楽しみな2日間になりそうだ。