第17回能力検査情報

 1月31日に高知競馬第17回能力検査5Rが行われ、38頭が合格した。馬場状態は稍重、各馬の内訳は下記の通りだ。
 
 サラ系 3歳馬  6頭(転入5頭、初出走1頭)
     古馬  30頭(転入28頭、長休2頭)
 アラ系 3歳馬  1頭(長休)
     古馬   1頭(転入)

 1Rはサラ・アラ混合の3歳馬レース。
 1着入線のナイスシアトル(牡・国澤輝幸厩舎)は新潟未勝利からの移籍馬で、441キロながらなかなか大きなフットワークを使っていた。ニュージーランドからの輸入牝馬にメンデス、シアトルダンサー2と来る血統で、新潟では認定競走4着までの成績だが高知競馬で初勝利を目指す。
 同じ新潟からの移籍馬、フォレストクイン(牝・工藤英嗣厩舎)が2着入線。こちらは平場の勝ち星がある1勝馬で、認定競走でも2着があった。出負けから早めに上昇、クビを使うフォームを見てもこのメンバーでは格上だったのだろう。
 初出走馬のワイビーサーフ(牡・雑賀正光厩舎)が3着入線。499キロの馬格があるカコイーシーズ産駒。仕上がってくればそこそこ走りそうなムードはある。
 唯一のJRAからの移籍馬はダイサンゲン(牡・土居高知厩舎)。
名前はなかなかユニークだが、JRA1000mのダート戦で4着があり、この能検では4着だったが変わり身を見せそう。

 2Rはサラ系のE級格付け各馬が登場。
8歳馬のマジックパワー(牡・国澤輝幸厩舎)が手応え抜群の1着入線。JRA1200mダート戦で新馬勝ち、500万下では地方交流などでも2着がある。名古屋ではC級の勝ち鞍。
 2着入線のファーストフラワー(牝4歳・雑賀正光厩舎)はデビュー以来の通算成績が1-4-7-13という2・3着の多い惜敗タイプ。能検もきっちり2着だったわけだが、新潟で1昨年の12月に挙げて以来の勝ち星を掴む事が出来るか?持ったままの手応えで後方から上昇したように、決め手は見せそうだ。
 実績があるのはレッドデビル(牡7歳・大関吉明厩舎)。JRA未勝利から新潟へ移籍。能検は3着入線だが、昨年の12月9日に新潟B1を勝っているのだからE級格付けなら本来力が違う。アーミジャー産駒で433キロ。
 フジラッキーボーイが9月以来の復帰を目指してここに登場。最下位入線はさびしい状況だが、JRAの皐月賞TR弥生賞で6着、若葉Sで2着したほどの実績馬。まだ3着までという高知競馬での成績は物足りない。

 3Rはサラ系D・E級格付けの各馬。ちょっとスローペースのレースとなって1着入線が1分29秒9(1300m)。最下位入線馬でも1分30秒7だからコンマ8秒差で全馬入線という事だ。
 ミラクルシーン(牡5歳・東原己俊厩舎)が1着入線したが、同馬は新潟デビューで一般戦B2まで勝ちあがっている馬。その他にも今回は新潟のB級からの移籍馬が目立つが、これはまだ成績的に頭打ちという事情での移籍でない事と、丁度このクラスが高知競馬の賞金編成上有利な格付けに入れることの2つを意味しているように思う。全体で16頭が直前新潟の所属であり、そのレースぶりには注目が集まろう。
 2着入線のダイアンカラー(牝4歳・雑賀正光厩舎)も新潟からの移籍馬。3着入線のアニオスイースト(牡6歳・東原己俊厩舎)は新潟でデビューして認定競走を勝ち、一般戦B2の勝ち鞍がある。
アサクラデリー(5着入線、牡8歳・東原己俊厩舎)も新潟デビューでB2までで15勝を挙げた実績馬だ。
 ゲンパチスイジン(牡9歳・別府真司厩舎)はJRAで1600mのダート戦を1勝。移籍した岩手でC級4連勝、C1までの勝ち鞍と実績を残した。スマコバクリークの産駒で494キロ。もうベテランという年齢だが、もう一花咲かせられるか?

 4Rはサラ・アラ混合、B・C・D級格付けのメンバー。
 目を引いたのはこの日の一番時計、抜群の手応えで1着入線のエンジェルタスク(牡7歳・山岡恒一厩舎)だ。JRA未勝利から移籍した新潟でB級ばかりを10勝。ダイナカールやエアグルーヴの母系で、ロドリゴデトリアーノ産駒。466キロのバランスの良い馬体でC級格付けになる。期待できそうだ。
 JRAダート3勝のマーブルリヴァー(牡9歳・別府真司厩舎)は中津・岩手(C2勝ち)を経て高知へ。中津時代には九州サラブレッドスプリントで5着という実績もある。2着入線でC級格付け。
 3着入線はカツノチャイナ(牡9歳・炭田健二厩舎)。JRA時に2000mの芝、名古屋交流D1400m、2300mダートと3勝をマーク、龍馬盃に遠征してきた事もある(5着)。大井B級・上山A2勝ち・岩手C1勝ちと各地で実績を重ねての移籍だ。古豪だが、筋肉に柔らか味のありそうなフォームを見せた。格はB級。
 4着入線のヒノデルーブル(牡8歳・山岡恒一厩舎)は高崎で未勝利ながら佐賀・名古屋A級勝ち・岩手B1勝ちと力をつけた晩成タイプ。若干の出遅れから差の無いタイムに追い上げた。こちらもB級格付けとなる。

 5Rはサラ系A級からD級までのメンバー。
 JRAダート3勝のカサイシップウ(牡7歳・国澤輝幸厩舎)がさすがの1着入線。南関東ではB級の4着が最高の成績だが、埼玉新聞杯にも挑戦して9着。高知移籍で新味が出るか?能検では先行して各馬を突き放して見せた。母系はサクラユタカオーらのロッチ系でラシアンボンド産駒。A級格付けとなる。
 2着入線のチヨノグッドスキー(牡9歳・細川忠義厩舎)は新潟デビューで認定勝ち、一般B1までの勝ち鞍がある。564キロは特大クラスだが、母の父ハイセイコーでなんとなく納得。C級格付けなら活躍できそうだ。
 3着入線のイースターパル(牝5歳・東原己俊厩舎)も新潟B1で2着があってD級格付け。アズマイーストの産駒と言うのがまた泣かせるところ。413キロとそれほどの馬格ではない。
 
 後の実績馬は

スコーアカデミー(牡9歳・国澤輝幸厩舎・5着入線・B級)
 JRA未勝利から岩手B級勝ち、ロイヤルアカデミー産駒。

ショウリノオタケビ(牡5歳・雑賀正光厩舎・6着入線・A級)
 岩手デビュー、東北サラブレッド3歳チャンピオン5着、クラスターCG3には2度出走して2000年は4着と大健闘。

トムジョージ(牡8歳・工藤英嗣厩舎・7着入線・D級)
 新潟デビュー認定勝ち、新潟皐月賞5着、B1勝ち。名古屋B勝ち。

らがいる。

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