高知競馬第15回開催の能力検査は12月20日に行われた。馬場状態は稍重。計5Rに29頭が出走し、27頭が合格している。
1R 混合2歳 800m 6頭立て
北海道からの移籍組が4頭登場した1R、1着入線を果たしたのはケイエスレインボー(牝・松木啓助厩舎)。好位から抜け出すレースで52秒8の時計。サマーサスピション産駒で455キロ。4代母がソシアルバターフライだから近親にトウショウボーイ以下の名馬が並ぶ。北海道未勝利からの移籍馬。
コンマ2秒差で2着から4着に入線したのも北海道組で、直線内から伸びてきたカムロギホメテ(牝・打越初男厩舎)がデビュー4戦目でJRA認定競走を勝っている馬。モガンボ産駒で431キロ。
実戦に行って良さそうなタイプだ。
以下3着ナイトロカラーズ(牝・雑賀正光厩舎)は平場の1勝馬。
4着マヴロスガイア(牝・雑賀正光厩舎)は未勝利からの移籍だ。
2R サラ3歳 1300m 5頭立て
JRA未勝利からの移籍馬オーバーザナイト(牝・土居高知厩舎)がなかなかの内容で1着入線。好位から手応え良く伸び、この日の能検の1番時計(1分28秒0)をマーク。ダンスインザダーク産駒で424キロ、母の父ジェイドロバリーというのも目新しい感がある。母の叔父には函館3歳Sのディクターランド、近親に高知で走っているターフチャンピオンがいる。
2着入線のマルタカオンワード(牝・大関吉明厩舎)もJRAのデビュー戦で2着しているが、結局未勝利での移籍である。アジュディケーティング産駒で508キロ。好位でバテずの追走だった。
3着にはサンエスハナコ(牝・国澤輝幸厩舎)は上山の1勝馬。
後方から伸びた末脚に見るべきものがあった。マジックミラーの産駒で411キロ、母の叔父にグリーングラスがいる。
後の2頭は少し差のある入線だったが、まず4着のディアペトリュス(牡・細川忠義厩舎)は北海道で認定をデビュー勝ち、JRAへの移籍を果たした馬だ。ホワイトマズル産駒で515キロの大型馬だけに立て直してくれば…。
5着イブキライズアップ(牡・甲田守厩舎)はJRA1戦未勝利だ。能検は先行して一杯一杯だったが、キャリアの少ないところに可能性も残っている。叔父にあのオーディン(平安S2着)がいるので同じストーリー期待。イブキマイカグラ産駒で489キロ。
3R 混合一般 1300m 7頭立て
この春のマンペイ記念で3着となり、その先行力で期待されたチュウオーパール(牝3歳・田中譲二厩舎)が南国優駿以来の復帰。
さすがに長期休養明けで6着入線までだが、叩いて良化すればD級格付けで止まる馬ではない。少し馬体が減っていたのは気になる所。
川崎のA1で2着しているケイシュウシェリフ(牡6歳・山岡恒一厩舎)がC級格付けに転入。デビュー3連勝で素質を見せ、直前もB級で入着していている馬が能検で1着なら人気になりそう。
4R サラ一般 1300m 8頭立て
ナムラコクオー(牡10歳・国澤輝幸厩舎)が2000年11月以来の実戦の復帰に向けて登場、7着入線ながら合格となった。99年の8月からは6連勝で黒潮スプリンターズCを制し奇跡の復活となったものの、重度の屈腱炎はその後2度連続の競走中止と大きく立ちはだかっている。果たして再びの勝利の日は来るか?
同じく大器と目されながら脚部不安に悩むロイヤルエクシード(牡8歳・松下博昭厩舎)も今年5月以来の復帰である。
このレースで目に付いたのは1着入線という成績もさることながら、サクラロンシャンの妹となるサチノタイヨウ(6歳・国澤輝幸厩舎)だ。サクラチヨノオーの産駒で412キロ、小柄だが活力のある走りを披露して各馬を置き去りにした。笠松C2の勝ち鞍があってD級格付け。
99年に足利の重賞・尊氏賞(1900m)をレコード勝ちした実績があるのはチェクライン(牡9歳・別府真司厩舎)。多少ムラのある成績だが今年の10月に上山のB級を勝っていて、今回高知のD級格付けなら心強い。兄にナモンレグラス。
5R 混合一般 1300m 8頭立て
持ったままの手応えで1着したブルーライトニング(牡8歳・東原己俊厩舎)はJRAダート3勝、岩手A2勝ちという実績。旧4歳時には弥生賞やグランシャリオCへも出走している。ブレイヴェストローマンの晩年の産駒で488キロ。B級格付け。
バンダムカリム(牡9歳・松下博昭厩舎)は97年に金沢の重賞ほくてつニューイヤーカップを優勝している。その後は勝てないまでも金沢の重賞の常連であり、オープンを張ってきた馬だ。こちらも手応え残しという感の走りで3着入線。格付けはC級。
アラブ系のムサシボウヒット(牡5歳・打越初男厩舎)もまずまずの内容を見せた。福山ヤングチャンピオン3着、キングカップ3着、福山ダービー5着と2歳から3歳前半は上々の成績。その後は一歩後退という成績だが、高知で新味が出るか?スマノヒットの産駒で482キロの馬体重。