第14回開催後半ヘッドライン

 高知競馬第14回開催後半の2日間は12月23・24日。クリスマスムードの中、サラブレッド・アラブ両カテゴリーの2歳チャンピオンが決定する開催となる。

 まずは23日日曜日から。11Rに114頭がスタンバイ、今回も頭数が揃いそうだ。重賞・金の鞍賞の他にも特別が2鞍組まれている。

 第1競争のサラ系2歳戦には移籍馬6頭が登場。中でも注目は話題のセリングセール購買馬、ミドリノオトメ(牝・曽我心一厩舎)である。認定競走こそ勝てなかったものの平場で2勝してセリングセールでも平場勝ち馬戦で見事優勝。3勝しての移籍となった。能検は間隔が詰まっている事もあってか追走しただけの内容だったがゲート離れは抜群に良く、実力の片鱗は見せている。ライブリマウントの産駒だ。その他の移籍馬は
 ニューガール(牝)
北海道で平場を1勝、サンシャック産駒
 サカノチケット(牝)
北海道平場1勝、ウイニングチケット産駒
 イニシエイター(牡)
北海道未勝利、アンバーシャダイ産駒
 ウィニー(牝)
北海道未勝利、セリングセール4着、フサイチコンコルド産駒
 デロス(牝)
北海道未勝利、ジェネラス産駒
といったメンバーで、その他の登録馬はチーチージョー、マツノオトヒメ、トップミサイル、ナリタデイジー。

 第9競走はアラ系3歳の雪待月特別。前走2着に1秒4差を付けたインディシュートが好調だ。前々走こそ重賞戦線で揉まれてきたミシマダイドウに敗れたが、兵庫からの移籍後、高知で4戦3勝としてここも人気となるだろう。前走の2~4着がゴウドウジーニアス、ロイヤルオオシ、サントクラウン、フジキエルシド(4着は同着)というメンバーだが、この4頭が何とコンマ1秒差の接戦だっただけに今回の予想も悩むところ。距離1400mと馬場がポイントとなりそうだ。

 メインは重賞競走・第29回金の鞍賞。口向き悪くレースにならなかった2走前からきっちり雪辱を果たした前走。リンデンスワロー陣営にとってはこのレースに向けてホッとする内容だった事だろう。しかしまた距離も100m伸長、12頭フルゲートの戦いとなって不安材料が無いわけではない。それでも総合的に見ればこの馬が一番の存在である事に変わりは無く、鞍上の好リードで2歳チャンピオンとなれるか?
 マルチダイヤはまだ2戦しか経験がなく1組との対戦となった前走は6着と崩れたが、まだまだ底を見せたわけではない。距離は1400mでもまだ足りないタイプだろう。今後の成長への期待も込めて好走を見せて欲しい1頭だ。
 逆にレース経験が豊富な北海道組からはクルーヌの決め手を挙げておく。この馬は明らかに高知に移籍したことで強くなっている。
 もちろんプリンセスリヨン、ウェーブランナーやナニワスポットオー、ジャストアイスらの上位陣も忘れてはいけないところだが、2番手争いは混戦模様だ。

 最終のポインセチア特別はアラ系B級の1800m戦。前走が1400m戦で大混戦をブルーポジションが競り勝つレースとなったが、メンバーはほぼ同じでも展開はまるでガラりと変わりそうだ。
ここはペースが落ち着いてくるのか、先行馬が行き切る事で厳しいレースになるのか、そのあたりの読みで展開予想も違うものになりそうだ。

 最終日24日は振替祝日の月曜日だ。この日は第1回名古屋グランプリ(G2)のサイマル場外発売を含めて11R。高知競馬のレースは10競走で102頭のメンバーが登録している。

 その名古屋グランプリは15時40分の発走予定。高知競馬では第8競走が確定後の発売となる。格付け・距離(2500m)から考えても昨年までの名物レース、東海菊花賞を引き継いだものと考えれば良さそうだ。
 JRAからはハギノハイグレイド・マイターン・スナークレイアースのダートグレード常連組に何と2年ぶりというスノーエンデバーが登場。本来ならJRA勢力でどうしようもないところに、笠松のミツアキサイレンスが立ちはだかる。秋の復帰戦から状態もう一つという話だったが、それでもJBCクラシックでは5着と力は見せた。今回きっちり復調してくるようなら中心となる。

 高知競馬第9競走は第34回銀の鞍賞。アラブ系2歳王者決定戦である。
 マルチタイガーはデビュー以来7戦5勝2着2回という抜群の成績。ゲート難も解消してきていよいよ兄、リョージョーに次ぐ兄弟制覇を目指すレースを迎える。競り合いに強いのも売りで、ゴール前の叩き合いは望むところだ。
 ヒダカシュウホウはそのマルチタイガーと差のない競馬を見せている。デビュー戦こそ7着と敗れたが、3戦目に目の覚めるような末脚を見せて初勝利。次走では早くもマルチタイガーを差しきってみせ、その後福山競馬場の全日本2歳アラブ優駿へも遠征。ここでは7着ながら強豪相手にマイル戦を経験したことがどれだけ強みになることか。
 2強対決に割って入る馬を探してみると、レッツゴーベイビーの上昇ムードが気になるところ。1400mは望むところだろう。ヘイセイパウエルの産駒で底力にも期待したい。

 最終10Rはアラ系C級のクリスマス特別。マイル戦にサンタさんからの高配当を期待してみようか。
 前走は1400mの野路菊特別だったが、人気を落としていたヤングスプリンターが差し切り勝ちで2着が同着とならなければ相当な高配当になっていたところ。その2着はプレシャスボーイとビクトリアカゲオーが分け合ったのだが、さらにコンマ2秒差圏内にトーエイキングオー、キノパートナー、ダイリキホーエイの3頭がいたわけで、このメンバーはかなり実力が拮抗していると見ていいだろう。当日の馬場、枠順、馬体重までしっかりと見定めてサンタさんにお願いをしてみよう。

 さて先日17日に通算1800勝を達成した鷹野宏史騎手。その日の後半の騎乗で5連勝をマークしての達成だったわけだが、まだその連勝はこの開催に向けても有効である。一日の騎乗回数が限定されている地方競馬では非常に珍しい記録だけに(騎乗機会ではなく単純にレースを5連勝)、これが果たして伸びるのかどうか注目したい。

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