新人王・地元・高知の代表は

9月10日(月)第16回全日本新人王争覇戦競走に地元・高知競馬を代表して登場するのは宮川実騎手・緒方洋介騎手の2名である。地元から2名というのは16回目にして初めてのことだが、2騎手とも胸を張って送り出せる逸材だ。先週は出場騎手のガイドと言う事で12名の成績などを紹介したが、今週は地元・2騎手についてもう少し詳しくお伝えしていこう。

 まずは新人王における地元騎手のこれまでの成績だが、優勝は第7回の西内忍騎手の1回だけ。2着は第1回の北野天祥騎手と第8回の中越豊光騎手の2回。3着は第4回の安井良人騎手の後ずっと空いて第14・15回に2年連続で佐原秀泰騎手・宮川浩一騎手が記録しているが、今年は2度目の優勝なるかどうか。なにしろクジ引きで決まる騎乗馬、枠順によっても勝敗が左右されるだけに流れをうまく引き寄せられる事も優勝へのカギとなる。

 宮川実騎手(打越初男厩舎)は昨年3着の宮川浩一騎手の弟で、平成11年の10月2日に初騎乗。忘れもしないデビュー戦は”リーディングジョッキー”北野真弘騎手の騎乗したエイシンサニーオーが先行するところを、カタマルヒーローで2番手マーク、直線抜け出すという新人離れした内容で快勝。高知競馬場に衝撃が走ったいきなりの勝ち星であった。
 馬への当たりの柔らかさは複数の調教師が絶賛するところ。これは天性がものをいう分野であって、なかなか後天的に上達できないと聞いている。地方競馬教養センターでの評価が高かった事も納得である。9月2日現在で通算62勝はもちろん上々の数字なのだがしかし、もう少し数字が伸びていてもいいかなという印象が皆にあるのではないか?
 教養センター時代の教官の話では兄弟2人揃って大変真面目なタイプだったという。2人と話をしていても明るくてほのぼのとしてくるような性格であり、人を押しのけてまでというハングリーさがないのは現代っ子ゆえか?宮川実騎手の成績は1着62回、2着98回、3着132回と出ていて、あと一押しの部分で勝ち星が飛躍的に増えそうなデータを示している。素晴らしい人間性の部分を残した上で成績も、というのは欲張りだろうか。
 抜群のスタートを切っても、その馬の脚質にこだわるような面も真面目さゆえだろうが、時にはヤンチャなところも見せて欲しい。
期待が大きいがゆえの”要望”である。
高知所属で唯一優勝した西内忍騎手は厩舎の先輩。さあ地元2勝目へ、いよいよ19歳の”実”の秋だ。

 緒方洋介騎手(雑賀正光厩舎)は昨年10月1日デビューの新鋭。
春・夏とホッカイドウ競馬での修行(春は調教のみ、先日の旭川開催では勝ち星もマーク)も経験し、重賞競走での騎乗も高知優駿・建依別賞と人気馬を向こうに2着と食い下がり気を吐いている。
デビュー当時から先行馬での競り合い、後方からの鋭い追い込みと脚質を問わず結果を出し、レースセンス・ファイティングスピリットともに大変垢抜けた印象を残している。
 緒方洋介騎手といえば、デビュー時に「尊敬する騎手」という問いに対して「花本正三騎手」と答えていたのが印象深い。
成績上位・ベテランが居並ぶ中で、まもなくデビューという新人騎手が”勝負師”花本正三騎手のどの部分に憧れを感じたのか、そこはぜひ緒方洋介騎手自身に聞いてみたい。ひょっとするとその答えの中に、緒方騎手が活躍している理由が隠されているのかもしれないと思う。一方で、指名を受けた花本正三騎手が緒方洋介騎手をどう捉えているかも興味が尽きない部分である。一度筆者と3人で座談会などどうだろうか。

 第16回を迎える全日本新人王。12人の勇者が名誉ある戦いに挑む。地元・高知の2人も当然燃えるものがあるだろう。悔い無きレースとなるように、心から願う。

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