高知競馬、いよいよ平成13年度が開幕する。今年度の開催については基本的に土日・土日月で11Rを5日間開催という形式。大井競馬のナイターを継続場外発売、ダートグレードなどのサイマル発売なども拡大しながらながら、経営再建に向けた勝負の1年となる事だろう。
まずは新年度に変更になった部分について。
番組編成方法はより力量の均衡したメンバーによるレースを実現するために改編された。高知競馬の基本的な持ち賞金の換算方法は
「過去2年間の総賞金に各場の換算率を乗じたもの」
であり、(ちなみにJRAだと30パーセント)サラ系の場合この番組賞金の上位から40頭が自動的にA級、以下の40頭をB級として編成を行ってきた。今回の変更点は番組賞金によって各馬の「格」(A/B/C/D/E)を決定して、更にその中の組を決定するために編成賞金(その格において獲得した賞金)を用いる点だ。
格の別ごとに特別競走も設定されるようで、よりバリエーションのある番組編成が可能になるのではないか。
重賞競走などの出走馬選定の方式では、基本的に出走馬関係者のしがらみが予想される選考委員会形式を廃止。このコラムでは何度か指摘したが、ファンに対してガラス張りの選考過程を提示できるように最後まで改革を進めてもらいたい部分である。
斤量についてはかなり細かな設定が行われたようだ。全てを紹介する事は不可能だが、別定斤量の種類が増え、下級条件の特別競走でも勝利数別定が採用されるようで予想する側にも力が入る。
4月1日、開幕初日には重賞競走・南国桜花賞が登場だ。
アポロスイセイが回避、チーチーキングは自己条件のA3に回って4歳の両雄は不在だが、昨年の覇者パワーレイクに好調サウンドマスター、一昨年の勝ち馬デルタフォースなど役者は揃っている。4コーナーで馬群がひとかたまりとなるような熱戦に期待したい。
国沢輝幸厩舎からデビューするルーキーは上田将司騎手。昭和56年1月生まれの20歳。初日にキフジン・ブラウンセンプーと2鞍騎乗があるが、先行策からいきなり好勝負というシーンがあるか?
高知競馬場は桜も満開。季節感たっぷりの場内で花見というのもしゃれていていい。南国桜花賞で開幕する平成13年度の高知競馬場にご来場を。
高知競馬場内実況 橋口浩二