10日に行われた珊瑚冠賞はウォーターダグが優勝しました。もう皆さんご存知の高知県知事賞2勝馬ですよね。中央未出走の後、高知でデビューを果たした”準生え抜き馬”で、今回の珊瑚冠賞で重賞競走の優勝が6回目となりました。うん、重賞6勝?これってもしかして…といういうことで、これまでの高知競馬場での重賞優勝回数記録を改めて調べてみる事にいたしましょう。
1973年以降、重賞を3度以上勝っている馬をずらりと並べてみましょう。
サラ系 6勝
トウショウハイネス・メイショウタイカン・
マルカイッキュウ・ウォーターダグ
5勝
ノルディクダンサー
4勝
ニッポースワロー・ビショップスキー・
イージースマイル・カイヨウジパング・
オオギリセイコー
アラ系 4勝
プルコワスティック・デルタフォース
3勝
イチヤ・ハッコウマーチ・
ブルーポジション・チュウオーロッサ
こういうラインナップが出来上がりました。実はこれまで重賞競走の記録については73年以前のデータがなかったり、準重賞・重賞の区別が分からなかったりとなかなか集計が難しかったのですが、今回は地方競馬全国協会のサイトにある、歴代重賞優勝馬をつかっての資料としました。
そしてここで重要なのは、このラインナップの中に現役馬が1頭しかいない事なのです。それが今回の珊瑚冠賞優勝馬、ウォーターダグというわけ。
これまで高知競馬で重賞競走を7度優勝した馬はいません。今年の12月31日、高知県知事賞でもしウォーターダグが優勝すると、高知競馬史上最多の重賞優勝回数記録と、高知県知事賞初となる3度目の制覇が同時に達成されるわけですね。
それにしてもウォーターダグというのはなんて凄い馬なんでしょう。強さ云々というよりも何度でも復活してみせるその類稀なる精神力というか、底力というか…。99年の秋シーズンにオープンクラスに出世して以来、4年連続の重賞勝ちというのもちょっと驚きの記録ですね。現在7歳ですから来年8歳のシーズンにも重賞制覇を成し遂げるというのも高知競馬では珍しくないわけですが、そうなれば5年連続、あるいは6年連続重賞制覇という記録も視野に入ってきます。全国での記録も調べる必要が出てくるかもしれませんね。
高知県知事賞という事で言うと、今回の珊瑚冠賞の成績からは色々な予想のファクターが生まれてきましたね。上位5頭がタイム差のほとんどない入線(0.2差)だったわけで、中でもスマコバフレンド、カコイサンデー(共に大関吉明厩舎)が僅差の競馬を見せたのは特筆できる内容でした。ちょっと憶えておくといいかもしれません。エイシンドーサンについてはちょっと今回は本調子ではなかった印象です。それでもタイム差なしの3着なら高知県知事賞は見直すべきで、あれこれ考えると、今年もまた大晦日が楽しみになってきました。